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闇縄悪夢

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 はじめまして、闇縄★悪夢です。  DTIブログでSM小説を書いていましたが、ブログサービスをやめるらしいので、お引越ししてきました。  ちょっとスランプ気味なんですが、がんばって更新しますので、よろしくお願いします。
 
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第6章 それぞれの調教


 車は山道を走っていた。何度もカーブを曲がる、その度に聡史が支えてくれる。
「もうすぐだよ・・・」
「うん・・・・」
 聡史に全てを預けよう。そう思ったとたん、すごく眠くなった。すごい緊張の連続、その緊張が解けた瞬間、わたしはいつの間にか眠りについていた。そして、さっき目覚めたばかりだった。きついカーブが私と聡史を密着させる。そして、聡史の方を振り向いてしまう。すくそこに聡史の顔。
「いいんだね・・・」
「・・・・・」
 聡史がやさしく唇を重ねる。小鳥のような幼いキス。その唇を通じた温かみを感じるように、ずっとわたしたちは唇を重ねていた。


 カーブが終わると、まっすぐな道に入ったのか揺れが少なくなる。
「そろそろだぞ・・・」
「みんなびっくりするよ。こんな美人の奴隷を連れて行ったら・・・・」
「そうだな・・・絶品だな・・・それに調教すればするほど色気が増してくるって感じだな。」
「うん、生まれつきのマゾかもしれないね。」
 わたしに対する評価・・・でもなにも言い返せない。もう、わたしには奴隷に落ちるしか道はないのだ。むこうについたらどんな調教がまっているの?いろいろ想像してしまう・・・そして考えただけで下半身に電流が走る。また、奥から熱いものが湧き出してくるのを感じていた。


「さあ・・ついたぞ・・・・」
 車が止まり、しばらくしてドアが開けられる。まだ空は明るい。時計も携帯もないけど、だいたい3時くらい・・・。まだ路面に陽だまりが見える。
「降りるんだ!」
 和馬がドアの外から顔を出す。
「えっ?」
 服も着てないのに、さっきのサービスエリアとは違う。このままで、旅館に入るの。そんな・・・変態だと思われる・・・。私の頭の中では、調教はお部屋でされるものと思っていた。わたしの想像なんてはるかに超えた羞恥・・・・シートにすわったままで顔を左右に振る。
「ほら、早くでるんだ・・・」
 鎖を引っ張る和馬。マスターが後ろから抱えるようにして私を押し出す。
「うそ・・・いやぁぁ・・・・」
 泣きながら表に出される。まわりには人はいない。でも、目の前には古い旅館があった。
「やだよ・・・いやだよ・・・・」
 髪の毛を振り乱すわたしを両側から男達が抱えるようにして入り口の方へ引きずっていく。中から和服の女の人が出てくる。
「あら・・・いらっしゃいませ・・・」
「あ・・・またお世話になります・・・」
 女の人はわたしの方へ目を移す。でも、ぜんぜん動揺したそぶりはない・・・。どうして?
「きれいなかたね・・・」
「えぇ・・・真性のマゾなんですよ・・・・」
「それにしてはお行儀がわるいわね・・・」
 いきなりその女はわたしの頬に平手を見舞った。ぱしっ・・・。取り乱していたわたしはいきなりの女の行動に静かになる。
「静かにしなさい!ここはねっ。山奥の温泉旅館なの。一番近いところに行こうとしても、車で30分はかかるわ・・・もう逆らうことはできないのよ・・・・あきらめなさい!」
 わたしは、彼女を見る。厳しい表情。野獣の調教師って鞭ひとつでどんな動物でもおとなしくさせるって言う。その調教師のように、平手ひとつでわたしを黙らせてしまう。じっと彼女をみることしかできない。
「うん・・・でもね・・・ここから帰るときはみんなこころからのマゾになってるの・・・」
 髪の毛を撫でながら、やさしく言う。もうさっきの厳しい表情じゃなくてすごくやさしい表情になる。わたしは涙が湧き出して止まらない。
「さすがぁ・・・女将さん・・・・いつみてもすごい・・・」
 ひとみの嬌声。
「女将にかかったら、どんな女もおとなしくなってしまうよ・・・」
 そして、その女将について私たちは旅館の入り口の階段を登りはじめた。


「俺らもいこうか?」
「えっ・・・・このままで?」
「うん・・・ここではそれがルールなんだ・・・奴隷の着衣は認められない・・・」
「聡史は平気なの・・・」
「うん・・・直美の恥ずかしがるのかわいいから・・・」
「やだぁ・・・」
「じゃあ・・・いくぞ・・・」
 聡史が先に車を降りる。そして、わたしがステップを降りようとした瞬間・・膝の裏に聡史の手が差し入れられる。それから・・・わたしの身体が浮き上がる。
「えっ?」
 反射的に聡史の首に手を回すわたし・・・お姫様だっこ・・・。そして、聡史の照れたような笑顔を下から見ながら動いていく。わりと背もふつうだし、華奢な感じの聡史・・・。でも、今40キロくらいある私を軽々と抱き上げる。その、力強さに胸がときめく感じがする。聡史の男の部分に触れた感じ・・・。わたしは彼の胸に顔を埋めるようにギュッと抱きついた。聡史はそのまま旅館の入り口に向かってふらつきもせずに歩き出した。

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