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闇縄悪夢

Author:闇縄悪夢
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 はじめまして、闇縄★悪夢です。  DTIブログでSM小説を書いていましたが、ブログサービスをやめるらしいので、お引越ししてきました。  ちょっとスランプ気味なんですが、がんばって更新しますので、よろしくお願いします。
 
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 私は嗚咽を上げる・・・聡史が後ろからギュッと抱きしめる。聡史の暖かさが背中に伝わる。肩から前に回された手。その手に私の涙が落ちる。包み込むように聡史とこうしていること・・・それは夢にまで見たことがあるくらい。でも。こんな形で、聡史は普通に服を着ている・・・想像さえしなかったことがリアルに起きている。それに、さっきの放尿・・・その時に聡史の厳しい瞳。わかんない・・・聡史が何を考えてるか。普通でも無口な彼が一段と言葉を発しない。さっきの厳しい聡史と痛みを分かち合うように抱きしめてくれる彼・・・その間にどんな理由があるのかわからない。
「あの・・・・聡史・・・・」
「うん・・・・」
「これからどうなるの?」
「うん・・・・直美を奴隷にする・・・」
「どうして?」
「・・・・好きだから・・・・」
「えっ・・・・・」
「・・・・・」
「でも、もう奴隷だよ・・・聡史・・・こんなふうにされて・・・・」
「・・・・直美の心まで俺のものになるまでだよ・・・・」
「え・・・心まで?・・・」
「うん・・・そうしないと直美の心が救われないんだ・・・・」
「わかんないよ・・・・」
「直美の過去のこと聞いたんだ・・・」
「えっ・・・・」
「ひきこもってたこと・・・それから・・・・」
「誰に・・・・」
「マスター・・・・」
 マスター・・・親から聞いたのかな・・・・ここではたらくようになったの親がとりあえずって勧めたから・・・もう、心配かけたくなかったから。
「マスターが調べたって言ってた・・・」
「どこまで知ってるの?」
「レイプ・・・それも一晩中・・・・」
「わかった・・それ以上いわないで・・・・」

「・・・・」
「わたし・・・汚れちゃったんだよね・・・だから恋愛じゃなくて調教?」
「違う!直美は直美なんだ!」
 語気を荒げる2人。
「俺は・・・直美のこと好きだから・・普通に愛せない・・・・」
「・・・・・」
「もし、直美の心が開かなかったら全部俺が責任をとる・・・だから・・・」
 涙声の聡史。こんな聡史初めて・・・・。
「俺にすべてを預けてほしいんだ・・・直美は俺のすることを受け入れてくれるだけでいい・・・」
「うん・・・・・」
 こんな真剣な聡史って初めて・・・それに聡史の思いが暖かい胸板を通じて伝わってくる。ドクン・・・ドクン・・・。聡史のこころの音。聡史の言ってるのがうそじゃないってわかる。男性って信じられないって思っていた。でも、決めた・・・聡史を信じてみようって・・・・。
 わたしは、聡史にもたれるように身体を預けた。聡史はその私の意志をわかったよって言うようにギュッと強く抱きしめた。


車の中。途切れ途切れに聞こえてくる直美さん達の会話。くわしくはわからないけど、直美さんもわたしと同じようにトラウマを抱えているのがわかる。でも、聡史さんの思いつめたな顔・・・直美さんを真剣に愛しているのが伝わる。直美さんも聡史さんのことが好き。でも、こんな形で・・・わたしにはわからない・・・たぶん・・・直美さんにも・・・・。
 でも、私は何故?主人はマスターと親友だって言ってた。それがなぜ?こんなこと・・・。
「マスター・・・・」
「うん?」
 ビールを飲んでいたマスターが振り返る。
「わたしは・・なぜ?」
「あっ・・・そういうことか・・・」
「あの人と親友なんでしょ。その妻のわたしにどうしてこんなこと・・・・」
「ハハ・・・こんなエロい身体の人妻がいたらこうするしかないよな・・・」
「本当にそれだけなの?」
「・・・・・」
 マスターの表情が真剣になる。
「この前、あいつと飲んだ・・・・」
「うん・・・・」
 やっぱこの人知ってるのかも。
「それで、あいつ・・・すごく悩んでるって・・・おまえのことでだ・・・・」
「あっ・・・・」
 マスターのビールを握る手が震える。そしてアルミ缶をつぶしそうなくらい強く握り締める。
「俺とあいつは親友だ・・・・いまもな・・・・」
「・・・・・」
「最近・・・あいつに冷たいそうじゃないか???」
「それは・・・・」
 そう、私は彼に辛く当たっている。それは、わたしなんかと別れて別の人にしたほうがいいってこと。あの人はいい人だから・・・幸せになって欲しい。そのためには私なんかに縛られてちゃだめなんだ・・・。
「二言目には別れ話らしいな・・・・」
「・・・わたしとなんか別れたほうがいいよ・・・・」
「あいつは・・・もう終わりだっていってた・・・だから・・・」
「だから?」
「俺が一肌脱ぐことにした・・・」
「わたしを調教して・・どうするの?あの人・・・あきらめてくれるの?」
「わからないが、お前を調教してある男に引き渡す・・・俺の仕事はそこまでだ・・・あとはその男にまかせるしかない・・・・」
「・・・・・・」
 最近、よく店に来る初老の紳士を思い出す。黒塗りのベンツに乗ってお店に来て、マスターと裏で何か話して帰っていく。その時の私を見る目・・・ゾッとするほどの厳しい目を思い出す。まるで、人間じゃなくて、そう・・・鑑定する目・・・その冷たい視線が身体を舐めるように感じた。一瞬、蛇に睨まれた蛙のように身動きができなくなったのを覚えている。もしかして・・・。私は不安そうにマスターを見る。もう、マスターは何も言わない。わたしは、見ず知らずの人に性奴隷として預けられる恐怖と同時に痺れるような感覚も感じる・・・それはわたしのMの部分であることはわかっている。その焦燥の中、車は目的地に向かって走り続けた。

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