32
銀色のトレイに飲み物を乗せて廊下を歩く。
これだけで、もう誰かがきても身体を隠せないのはわかる。
203号の扉を探しながら不安な足取りで進む。
ようやくお部屋を見つけて、ノックする。
ドアを開けて中に入る。
中には茶バツの不良っぽい男の子が3人・・・・
カラオケの画面を向いている。
この間に・・・・・
ドキドキが最高点に達する。
「あの、コーラ2つとアイスコーヒーひとつですよね。
置いておきます」
その声に一人が振り向く。
仲間の袖をひっぱる。
そのとたん、
歌は停止して、カラオケだけが流れる。
「ヒュー」
3人は立ち上がってわたしの方を見る。
でも、まだトレイをもってるから隠せない。
「すげえっ!」
「めっちゃ美人じゃん」
「おねえさん、いくつ」
口々にわたしに言う。
身体中を舐めるような視線。
さっきの部屋より狭い部屋。
わたしは事務的に仕事をこなそうとする。
「ちゃんと目の前においてよ」
トレイからテーブルに置いておしまいにしようとするけど、
その目論見はばれてる。
はやく、この部屋から出ないと・・・・
一番奥は彼らの膝の上に乗らないと届かない感じ・・・
一番奥の子がコースターを一番奥にずらす・・・・
「あぁ・・・・」
わたしは手前から置いていく。
2人目のとこに置くだけでも、胸がテーブルにつきそうになる。
「あのっ。立ってもらえません?」
いちばん手前の男の子に声をかける。
「このままでいいじゃん」
意地悪げにわたしを見る。
わたしは、あきらめたように身体を精一杯伸ばして、コップを一番奥のコースターに・・・・
その時、わたしの足が払われる・・・・
いちばん手前の男の子に・・・・
「きゃっ!」
彼らの膝の上に倒れてしまう。
その弾みにコーラを落としてしまう。
割れるグラス・・・・
尻肉を掴む手・・・・
胸を揉む手・・・・
前から秘部を触る手・・・・
わたしは混乱のあまり、そこに静止するしかなかった。
6本の手がわたしを弄び始めた。
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