27
おしりがはれ上がったみたいに熱を持っている。
うしろに愛香がしゃがみこむ。
「もういいじゃん。
これくらいで・・・」
わたしのおしりをなでる小さな手・・・・
「うん・・・そうねっ・・・」
鞭を置くあゆみ。
「よく耐えたねっ」
幼い声でわたしを慰める。
頭をゆっくりと撫でて、わたしの頬を流れる涙を舐める。
「ごほうびあげるねっ」
わたしに向かって微笑む。
やさしい言葉にまた涙がこぼれる。
「喉かわいてるよねっ」
うん、もう喉がカラカラだった・・・
もしかして、休憩なの?
わたしと絵里奈の前に洗面器が置かれる。
お風呂で使うやつじゃなくて、口の広がった洗面器。
そこにボトルのウーロン茶を注ぐ。
「飲みなよ。犬みたいにねっ。」
意地悪そうに笑う愛香・・・・
そんな・・・・
でも、逆らったら・・・・
「絵里菜も飲んでいいよ」
京子も笑いを含みながら、絵里奈の髪を掴んで洗面器の前に顔を持ってこさせる。
わたしと絵里奈は仲良く顔を寄せて洗面器のお茶に口をつける・・・
ピチャピチャと犬みたいにお茶を飲み始める・・・
「あっ、この洗面器ってこの前絵里菜がトイレに使ったやつじゃん。
ちゃんと洗ったの?」
「うん、水で流したよ」
「洗剤とかは?」
「使ってないよ。だってスポンジとか汚れるし・・・」
「トイレ兼食器だね・・・まあ、こいつらにはいいかもね」
笑いながらの京子とあゆみの会話・・・・
蔑んだ目にさらされながら、わたしたちはお茶を飲み続けた。
コメント
コメントの投稿
トラックバック
■この記事のトラックバックURL
⇒ http://anjyou.blog.2nt.com/tb.php/352-8a09b01d
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
■この記事へのトラックバック
| BLOG TOP |