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創のバカっ!もう、すごいむかつく。
友達と温泉に行ったって何度もいってんじゃん。
それなのになんか疑うことばっか言って・・・・。
わたしが浮気なんてするわけないのに。
創が「ゴメン」ってメールを送ってくる・・・・
「バーカ」って返してやる。
彼のちょっとした言葉・・・ちょっとした仕草が気になる・・・・
優しさは優柔不断に・・・・彼の癖の舌打ち・・・・
なんでもケンカの原因になる・・・・
そして、拗ねるだけの彼・・・
わたしを説得しようとかしないで・・・・
ただ、時間だけを稼ごうとする・・・・
最低・・・彼もわたしも・・・・
すごい好きなのに・・・・倦怠期・・・・ううん違う・・・些細なことですれ違うだけ。
でも、その溝は大きくなっていた。悲しいよ・・・なんか・・・・。
そして、わたしは真由美さんにそのことを相談するようになっていた。もちろん創のことは夫のことにして・・・・。
真由美♀32ホステス:そうなんだ。でも独占欲が強いって案外Sかもしれないね。ご主人。
静香♀32M:そんなこと・・・ないです・・・・
真由美♀32ホステス:よかったら・・・・一度来てみない?
静香♀32M:えっ・・・
真由美♀32ホステス:本物のブラックローズ・・・・
静香♀32M:うん・・・でも・・・・
真由美♀32ホステス:わかってるよ・・・
静香♀32M:何?
真由美♀32ホステス:静香さんの秘密。
静香♀32M:うん・・・・
真由美♀32ホステス:ここではみんな偽りの姿・・・・
静香♀32M:そうなんだ・・・・
真由美♀32ホステス:闇さんだって。
静香♀32M:えっ・・・そう・・・幻滅かなっ・・・
真由美♀32ホステス:ううん・・・・違うと思う・・・・
わたしと真由美さんは秘密のパスで話すようになった・・・・
たぶん、わたしが主婦じゃないってばれてる・・・・
静香♀32M:うん・・・わたし・・・・
真由美♀32ホステス:大丈夫。チャットみたいなことにならないよ。お話するだけ・・・あなたが望まなければ・・・・・
静香♀32M:うん・・・・
真由美♀32ホステス:じゃあ、携帯の番号送るね。非通知でかけてくれたらいいよ。
メールを見る。真由美さんの番号・・・・とりあえず登録する・・・・それから、非通知でダイヤルする。
「あっ・・・あの・・・・」
「静香さん?」
「はい・・・・」
落ち着いた声・・・・イメージ通りの・・・・
「あの・・・わたし・・・・」
いつものわたしじゃない。いやらしい性癖をしられている・・・・。
どうして、かけちゃったんだろう・・・・
でも、まだ引き返せる・・・・
「かわいい声・・・・思ったとおり・・・・」
「ありがとうございます・・・」
なんかいろいろ話したいのに、話せない・・・
真由美さんの声に引き込まれていく・・・・
今思ってることとかいろいろお話する・・・・
1時間・・・・長い電話になる・・・・
もう、わたしの頬は涙に濡れている・・・・
だんだんと剥がされていくわたしの仮面・・・・
主婦っていうのも、歳も・・・・すべての偽りを剥がされる・・・・
「明日・・・ここに来る?」
「はい・・・・・」
真由美さんの言葉にうなづく・・・・
詳しい場所を聞く・・・・
そして、携帯を畳む・・・・
明日は・・・・・
わたしは、また携帯を取り出し・・・・
彼と撮った待ちうけの自分取りの写真を眺める・・・・
そこには彼とつきあい始めたばかりの幸せそうなわたしが微笑んでいた・・・・
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