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「佳奈子・・・身体洗いにいこうか・・・」
わたしの前にしゃがむ裕美・・・それを見上げる・・・。裕美は優しく微笑んでる。
「立てる?」
「はい・・・・」
立ち上がろうとするわたし。裕美がそれを支える。そのままヨロヨロと歩く。わたしと裕美が歩くところに道が出来る。それぐらい人が集まっていた。
「あっ・・・・あっ・・・・」
まだ中にはいってるような感覚。それがすごく恥ずかしい。
「どう、気持ちよかった?」
裕美が意地悪く聞く。でも、わたしは左右に顔を振る。そう、確かに何度も感じた・・それから何度も絶頂を迎えた・・・それは彼らに与えられたものじゃない・・・裕美がわたしの心をあやつってるだけ、恐怖、屈辱、快感、痛み・・・人間としての感覚・感情を駆使してわたしを責めるからだ・・・・。それに否応なく体も心も委ねてしまう。
「そう・・・・」
裕美がわたしを後ろから抱く。
「好きだよ・・・先輩・・・・」
なぜか涙がこぼれてくる。わかんない。嬉しくて切なくて・・・・。わたしは裕美の体温を感じながらお風呂へ歩き続けた。
土砂降りのシャワーの中で裕美と抱き合う。わたしより背が低い裕美・・・、胸でわたしの胸を持ち上げるように擦り付ける。わたしは、愛しそうに裕美の背中、腰に手を這わせる。
お風呂に入ったわたし・・・とりあえず男の痕跡を消したかった。歯を磨いて、身体を多すぎるくらいのボディシャンプーで擦る。でも男の匂いはなかなか消えない感じがする。何度も身体をタオルで擦る・・・・身体が赤くなるくらいまで・・そしてシャワーをあそこにあてて中のものを洗い流す。おしりも洗い流す・・・浣腸をしたいくらい・・・汚れたわたしの身体・・・・。この前はここまで思わなかったけど、今日は裕美にこんなにきたないわたしを抱かれたくない。
もういいよっていうように後ろに裕美が立つのが鏡に映る。振り返るわたし・・・全裸の裕美・・・・裕美が近づいてくる。そしてどちらからともなく抱き合う。シャワーの雨が2人に降り注ぐ。
「先輩・・・・あぁ・・・・」
「裕美さま・・・・・」
わたしたちは唇を重ねる・・・・初めは小鳥みたいに何度も・・・重ねるだけのキスを繰り返す。男の人とするときみたいに2人とも目を閉じない。見つめあいながらのキス・・・・お互いを確認するように・・・お互いの気持ちを感じるように・・・・。
それから、ディープに唇を重ねる・・・きつく抱き合って・・・・溶け込みそうなお互いの輪郭を確かめるように・・・・。身体をこすり付けあう。腰をくっつけあう・・・裕美の固い体を感じる。
「先輩・・・好き・・・・大好きだよ・・・・」
「わたしも・・・・あん・・・・・」
私達は舌を絡めあう・・・・まるで貪るように・・・・・。歯がカチカチと重なる。わたしは身体をすべる裕美の身体をうっとりしたように感じ続けた。
全裸でプールに飛び込む・・・・裕美も同じ・・・・裕美が貸切にした50メートルプール・・・・その中で戯れる2人・・・・・2人は人魚姫のように戯れる・・・・一緒に並んで泳ぐ・・・・わたしも水泳は得意なほう・・・そして裕美は万能選手・・・・まるで本当に水の中に住んでるみたい・・・・・。絡み合いながら泳ぐ・・・・。じゃれついたり離れたり・・・競争したり・・・・。何度も何度も往復する。まるで少女に戻ったように・・・・。そして疲れたら・・・プールサイドに上がって抱き合う・・・・まるで永遠の時間が2人に流れる。好きなように触れ合い・・・感じあう・・・・プールで冷めた体を暖めあう・・・・そして唇をなんども重ねる・・・・。言葉は発しない・・・それでもわかるような気がする・・・・姉妹・・・ううん・・・それ以上・・・・。裕美がプールサイドから水面に飛び込む・・・・わたしはすこし微笑んで同じように飛び込み裕美を追いかけた。
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