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インストラクターの説明を受けて、ジムのマシンを使う。主に美容系のトレーニング・・・ヒップアップとかお腹の筋肉を鍛えるとかバストを大きくするとか、わたしのメニューは出来ている。でも、服を着てるとなんとも思わないけど、全裸でするのはすごく恥ずかしい・・・。わりと器具を跨いだり、脚をひらくのが多い・・・アソコが丸見えになる。私の周りに集まる人・・・その視線がわたしに注がれる。それにインストラクターが持っているのは・・・鞭・・・・。インストラクターじゃなくて調教師なの?黒いレオタードを着た女性・・・・その無表情な顔・・・・冷たい目・・・・美人なだけに凄みを感じる。
今は胸を鍛えるマシーン・・・・座ったまま横にあるハンドルを持って顔の前に持ってくるという運動・・・・ハンドルを持つと胸を突き出した形になる・・・あられもない胸・・・
「ほら、、もっと脚を開いて・・・・」
太股を鞭で開くようにして、インストラクターが言う・・・・。
「あっ・・・はい・・・・」
脚を開く・・・そのまま手を前に持ってくる・・・かなり重い・・・・
ガチャンと言う音を立てて元に戻す・・・・
「続けて!」
同じ動作を続ける。ガチャン・・・ガチャン・・・・。錘が戻る音・・・・。隣ではその音がもっと早いリズムを刻む。裕美だ。彼女の身体能力の高さ。そうさっきからわたしの倍くらいのペースで同じメニューをこなしている。優華みたいに筋肉質の身体ならわかる。でもあくまで少女っぽい体型・・・・それから仕事中のとろい感じからスポーツは苦手だと思っていた。
だんだん腕がきつくなってくる。
「遅いよ!マゾ女!」
お腹に先の割れた鞭がお腹に・・・・パシッ・・・・乾いた音・・・・。
「あぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・・」
腕の動きを早める。だんだんわたしのまわりにあつまって来る人が多くなる・・・。他にもトレーニングしている子いるのに・・・・。俯きながら腕を動かす。見られていることで下半身に羞恥の痺れを感じながら続ける。
「遅いっ!バカじゃないのっ。トレーニングの意味がないじゃない!」
また胸に鞭。ブルンってゆれる胸。
「ご・・・ごめんなさい・・・・」
でも、あんまり早く出来ない。情けない顔でインストラクターを見るだけ・・・・。
まるで、中学の時にしていたバスケ部のトレーニングを思い出す。先輩の罵声の中のトレーニング。ちゃんとしてないと竹刀で叩かれる。そんな過去がフラッシュバックする。わたしの前に立った先輩の目がだんだんサディスティックになってくるのがわかっていた。
「ほら、佳奈子・・ちょっと可愛いからって調子に乗ってんじゃねぇよ。これくらいのこともできないの?」
罵声をかけられながら、トレーニングをしていた。でも、不思議とトレーニング以外では先輩も優しかった。わたしの胸をもんだり、抱きついたり、ふざけあうこともあった。そんなことが思い出される。
自分がSの人を集める蜜を出しているような気がする。若いころもよく誘われた。愛人契約をしたら月100万って言う人もいた。でも、その意味ってわからなかった。それは奴隷になること。そうだったんだと思う。そのころ・・・今みたいにSMというものを知っていたら、たぶん地獄に落ちていたと思う。そうして堕ちて行った子もたくさんいた。でも、わたしは心の繋がりを大事にした。遊んでいるように見えて、いままで全てを任せた男性は3人・・・でも付き合えば付き合うほど彼らの薄っぺらな部分が気になった。恋より友達を大事にした。そして自然消滅・・・・。もう恋とか愛とかを信じられなかった。自分が鎧を着ているのがわかった。ジャンヌダルクのように。そしてこれから・・・地獄の炎に焼かれるのだ。裕美という魔女の炎に。
まわりにいる人達・・・Sの人は欲情的なまなざしを向ける。そして、Mの人は羨望のまなざし。その中で鞭で奴隷のように叩かれながらトレーニングを続ける。
ジムのメニューが終わり、カーペットの床に座らされる。裕美もそこでストレッチを始める。脚を出来るだけ開く・・・・あんまり身体固いことはないけど・・・・裕美みたいにはいかない・・・その体操選手のような柔軟な身体の横で脚を広げる。インストラクターその脚を両足で抑えたまま・・・わたしの背中を押す。うぅ・・・痛い・・・・股関節の筋が引っ張られて・・・・・。その痛みを知らずに背中はゆっくりと押し込まれる。
「いっ・・・痛いです・・・・」
「まだまだよ・・・・」
「あっ・・・切れちゃう・・・・あぁ・・・・。」
ぎゅっと体重がかけられる。そのまま、インストラクターは細い指でクリットをつまむ。
「あうっ!・・・はああぁぁんっ!!」
「フフ・・・ヌルヌルじゃない?」
「あふぅん・・ごめんなさい・・・・」
「トレーニングでこんなに発情してるなんて恥ずかしい子・・・・クスッ・・・・」
カーペットに蜜が垂れる。
「きもちいいの・・・うん・・・いいのよ・・・気持ちいいって言っても・・・・」
女の声が鼻にかかる。とろんとした目でわたしを見下ろす。わたしは情けない開脚のまま、仔犬のような怯えた目で女の人を見つめることしか出来なかった。
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