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闇縄悪夢

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 はじめまして、闇縄★悪夢です。  DTIブログでSM小説を書いていましたが、ブログサービスをやめるらしいので、お引越ししてきました。  ちょっとスランプ気味なんですが、がんばって更新しますので、よろしくお願いします。
 
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23
「今日はついてるな。」
 裕美がいなくなった席で男達の会話が始まる。
「うん、モデル級とアイドル並みの女だもんな。いつもの奴隷と質が違うぜ。」
「だけど、恭二・・・あの女ちょっとタカビすぎないか?」
「いいじゃん・・・」
「おれはちょっとむかついてんだけど。恭二はああいうの好きだもんな。」
「ああ・・・クールな感じがな。あとで、その仮面を崩すのが最高!」
「フフ・・・そうだよな・・・冷たくされればされるほど燃えるからな。責めもきつくなる。」
「いつものとこでいいだろ・・・この後・・・」
「ああ・・・そのあとでホテルだな・・・あの女がどんな顔で悶えるか考えただけでぞくぞくするぜ。」
 その間も指はわたしの身体をいじり続ける。もう、亀裂に入り込んだ太い二本の指がクチュクチュと出し入れされる。遠くに裕美の姿が見える。なんとかいっしょに逃げないと・・・・。
「言うんじゃないぞ。今のこと・・・・」
 でも、瞬はわたしにドスの聞いた声で脅しを入れるのを忘れなかった。裕美が笑顔で戻ってきて、また恭二の横に座り、2人は恋人どうしのようにしゃべり初めた。


「このあとカラオケ行かない・・・いいとこあるんだ・・・」
 恭二が口を開く。
「いいねっ。」
 さくらのように瞬があいづちを入れる。さっきの打ち合わせどおり。
「どうしようかなぁ・・・」
 あくまでかわいい仕草で裕美は考える。
「なんでもありのボックスなんだ。監視カメラとかないし・・・。何をしても大丈夫なんだ。この前もそこでレイプしたしね。そこで佳奈子にいろいろして遊ぼうよ。俺らももう限界だしな・・・」
「そうそう・・・もう爆発寸前・・・こんな色っぽいの見せられたら・・・」
「それもいいかなっ・・・佳奈子も交尾されたいみたいだし・・・ホテルとかは嫌だし・・・・」
「でしょ・・・決まり・・・・」
 やばいよ・・・裕美・・・・目で合図する。でも、裕美はそのわたしに気づかない。4人は席を立つと、入り口の方へ向かう。その間もお客やボーイたちの目がわたしたちに集まるのを感じた。美女と野獣・・・そんなアンバランスな感じに写るんだろう。その視線を感じながら、わたしは瞬に寄り添って歩き続けた。裕美をどうやって助けるか考えながら・・・・。

 だいぶ歩いたと思う。その間・・・気まぐれにわたしの身体をまさぐる指・・・身体の熱さは沈められないでいる・・・。もう、あそこはずっとジュースを垂らしている。そして、人影の少ない道・・・その倉庫のような建物の並んだ中に赤と青のチューブネオン・・・壁には無数の落書き・・・・。その中にわたしたちは入っていく。フロントには、疲れたようなおばさんが一人・・・やりきれないものを見るように陰鬱な目をわたしたちに向ける。恭二がおばさんから、鍵とマイクを受け取る。そして、慣れた足取りで店の奥に入っていく・・・。その後に続くしかない。時々、すれ違う若者たち・・・一様に不良っぽい格好をしている。まるで、物語の悪のアジト・・・そんな雰囲気が漂う。饐えたような匂い・・・タバコの煙がしみついたような壁・・・・そこらじゅうに幼稚な落書き。その中の一つの部屋にわたしたちは入る。
「へぇ・・・すごいじゃん・・・・」
 しきりに感心する裕美。この子・・・わかんないの・・・もしかしてお嬢様だからこいつらみたいな奴初めてなの。でも、瞬も恭二もわたしと裕美が話せないようにする。
「ちょっと汚いけど・・・佳奈子で遊ぶには最高だろ・・・」
「だよねっ・・・・」
 裕美は無邪気にソファーに座ってはねるようにする。狭くはない部屋だ。でも、カラオケとライトとソファーとテーブルだけの殺風景な部屋。いつも行くボックスみたいにいろいろな趣向はこらしてない。分厚いカラオケの本は端がよれたようになってテーブルの上に無造作においてある。それから、マイクとカラオケのリモコン。
「でも、曲は最新だぜ。」
「うん・・・・」
 裕美が本を手に取り、前の方をペラペラとめくる。新譜のページを見ている。
「なんか買ってくるね。ここセルフだから。」
「わたし・・・コーラ・・・・カロリー0のやつ・・・」
「俺・・・ビール・・・・」
 瞬が裕美のけだるそうな仕草にカチンと来てるのがわかる。それを恭二が目で制する。
「佳奈子は?」
「あっ・・・ウーロン茶でお願いします・・・・」
 そう、アルコールなんて飲んでられない。わたしのオーダーを聞くと、瞬は苛立ちを隠すように部屋を飛び出した。わたしは嫌な予感がますます強くなるのを感じながら、無邪気にはしゃぐ裕美を見つめた。

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