10
「美月・・・こっちへおいで・・・洗ってあげる・・・」
スポンジをあわ立てて、悪海様が言う。お風呂の入り口に立っていたわたしは悪海さまの前の椅子に座る。本当は自分で洗いたかった。人に身体を洗ってもらうなんて、子供の時以来だと思う。元彼とお風呂にはいったことはあるが、洗ってもらうなんてことはなかった。でも、なぜか悪海さまの言葉には逆らえないようになっていた。暖かいシャワーがかけられる。
「熱くない?」
「はい・・・・」
シャワーが汗やおしっこ、淫汁を洗い流していく。特に指で開いたアソコにきついシャワーが当てられると、ビクってしてしまう。
「フフ・・・・」
小さく笑いながらその部分を集中的に責める。
「また、感じてるの・・・美月はエッチだねっ・・・クスッ・・・・」
「あっ・・・あっ・・・ごめんなさい・・・・」
謝ってしまう。10も年下のそれも普段は部下から虐められ嘲られる・・・そんな極限的な屈辱・・・でも身体は震えてしまう。その心の隙間に悪海さまが入ってくるみた巧みにわたしの身体は操られていく。
「あやまんなくていいよ。エッチな子好きだもん。」
スポンジでわたしの身体を洗う。慣れた手つきだ。他の人にもこんなことしてるの?なんか複雑な気分になる。会社ではトロいと思ってた子・・・全然わたしが翻弄されている。
「じゃあ・・・前向いて・・・・」
「えっ・・・・」
「はやく・・・」
わたしは悪海さまに向かい合うように座りなおす。悪海さまの身体が近づいて・・・わたしの身体をスポンジで撫でる。
「美月の身体って柔らかいね・・・・」
スポンジを置くと、指で身体を撫で始める。胸を揉むように・・・ボディソープの泡で滑る指で胸の先を摘まれる。
「あっ・・・うぅん・・・・」
「マシュマロみたい・・・わたしも美月みたいな身体になるかなぁ・・・・」
指はだんだん下に下がっていく。お腹を滑って・・・陰毛の部分をあらう。
「わりと濃いのね・・・本当は剃ってあげたいけど・・・」
「あぁ・・・いいです・・・・だめっ・・・・」
いたずらっぽく笑いながらわたしを見る悪海さま・・・・。そのままわたしの感じている中心へ・・・・亀裂を指の腹で優しく洗う。
「あっ・・・あぁん・・・・」
石鹸で滑る指が入り込む・・・・最初から二本・・・・そして指は3本になる。
「3本もはいったよ・・・・」
「あぁ・・・・あぅん・・・・・」
そのままスムーズに出入りする指に腰をくねらせるしかない。悪海さまのもう一方の手はクリットをむくようにして洗い始める。
「あん・・・・あん・・・・あん・・・・」
もう、もだえることしかできない・・・・。また・・・逝かされちゃうの・・・そう思ったとたん・・・悪海さまの指が止まり・・・その場に立ち上がる・・・・。わたしは、それを物欲しそうに見上げる。
「じゃあ・・・今度は美月が洗う番・・・・」
「はい・・・・」
スポンジを手に取る。その手が払われる。
「えっ・・・・」
「奴隷はそんなもの使わないよ!身体で洗うの!」
急に大きな声。身体で・・・怯えながら立ち上がる。
「わかるよね・・・」
「はい・・・・」
わたしは悪海さまに抱きついて・・・いやらしく身体をくねらせ始める。ヌルヌルとした体が擦れあう。胸が合わさってははじけるように反発しあう・・・・。
「ちゃんとたわしがついてるでしょ・・・それであらうのよ・・・クスッ・・・・」
わたしはアソコを突き出すようにして悪海さまのお臍のあたりにこする。
「ほら!もっと腰をふるの!」
おしりを平手でバシッっとたたく。私は必死で身体を動かす。美月さまの胸を自分の胸で押し上げるように・・・美月さまの突き出した脚を股に挟み前後に動かす。その様子を見て悪海さまがすこし微笑む。なんか嬉しくなって、もっといやらしく腰をうごかしてしまう。
「うん・・・上手だよ・・・・美月・・・・」
悪海さまはわたしの髪を泡に濡れた手でなでると、そっと唇を重ねた。
「主任・・・どんな感じでした・・・・」
「うん・・・恥ずかしいけど・・・すごくドキドキして・・・・」
「そうなんだ。嬉しいです。」
「うん・・・・」
照れたように目を伏せるわたし。お風呂から上がってわたしたちはソファーに座って飲み物を飲む。身体に大きなバスタオルを巻いたまま・・・。わたしはウーロン茶・・・裕美はコーラ・・・。わたしたちは普段の関係に戻っていた。裕美が甘えるようにもたれかかる。裕美の体温を感じると、またドキドキする・・・・。
「でも・・・ここであったことは内緒だよ・・・」
「うん・・・わかってます・・・」
「約束・・・・」
私が小指を立てると、裕美の細い指が絡みつく。
「指きり・・・・」
じっと小指を絡めたまま見つめあう。裕美のあどけない顔・・・さっきの悪海さまと別人みたい・・・・。
「じゃあ・・・そろそろ帰ろうか・・・」
「えっ・・・・」
裕美が不満そうな顔をする。
「明日・・・休みだし・・・まだ9時だよ・・・」
「でも・・・十分・・・気持ちよかったから・・・・」
「まだだよ・・・これからだよ・・・ねっ・・・いいでしょ・・・」
裕美がわたしの腕に絡みつく。すがるような目でわたしを見る。そう、時間は大丈夫・・・でもこれ以上深入りするのが怖かった。悪海さまの調教・・・・それは厳しくも甘美で・・・それ無しには生きられなくなりそう・・・わかんないけど・・・わたしの本能がストップをかけていた。
「ねっ・・・いいでしょ・・・・もう少しだけ・・・・」
裕美は甘えるように言う。
「うん・・・でも・・・・」
「主任は気持ちよかったかもしれないけど・・・わたしは物足りないよ・・・・」
「あっ・・・・」
「おしっこまでもらしてさ・・・・何回いったの・・・信じられない!」
「あぁ・・・・そんな・・・・」
「わたしも気持ちよくなる権利があるよ!」
「ごめんなさい・・・でも・・・・」
「自分だけよかったらいいの?」
裕美の大きな目に涙が滲む。どうしよう・・・・。
「わたし・・・そんなつもりじゃ・・・・」
「えっ・・・そうなの?じゃあ、一晩中一緒にいられるんだ。嬉しい。」
とたんに裕美の表情が変わる。
「えっ・・」
わたしが同意したことになっている。それも一晩中・・・・一人暮らしだから大丈夫だけど・・・。このまま責められたら・・・ほんとうに・・・・。裕美はそんな私の葛藤を知らないのか。無邪気に身体を寄せてくる。まるで、高校生の時、よくじゃれ付いてたように・・・。そして、そのまま上目遣いにわたしを見る。すこしいたずらな表情・・・。
「本当のSMを教えてあげる・・・・」
ぞっとするような表情・・・・さっきの裕美ではない・・・悪海さまの表情だった。そして、わたしは言葉もなく、その吸い込まれそうな瞳を見つめ続けた。
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