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階段を上がって廊下を歩いて行く。足の裏に絨毯のざらつきを感じながら・・・。下を向いてマスターについていく。そして、ひとつの部屋の前に止まる。菖蒲・・・光る看板にそう書いてある。自分が裸でなかったら・・・ごく普通の温泉旅館・・・・。でも、その中で首輪をつけて歩くわたし・・・。その違和感がその空間を淫靡なものに感じさせる。マスターはその部屋の襖を開ける。明るい光が綺麗に並べられた10足くらいのスリッパを照らす。
マスターについて中に入り、襖を閉める。よくあるステージのついた畳の部屋・・・向かいあうように1人用の脚のついたお盆が並べられている。その上に並べられたカラフルなお料理。その前に座る浴衣の男達がいっせいにこちらを向く。
「遅くなりました。」
「いえいえ・・・まだ始めていませんから・・・」
「この奴隷が用意に手間取りまして・・・」
私の後ろにまわってわたしを突き出すようにする。
「ええ・・・では・・・はじめましょうか・・・・」
入ったときからこの空間に違和感を感じていた。それは、はっきりとした物・・・そう木のステージに並べられた大掛かりな道と具たち・・・磔台・・・変な形の椅子・・・・それから座る部分の角ばっている木馬・・・・その他にも形容はできないが拷問器具だってことだけがわかる道具たち・・・・。そしてもうひとつの違和感・・・それは男達が向かい合って座っている中央・・・そこにはわたしと同じ全裸に首輪だけの裸の肉体が2つ座っていた・・・。後ろ姿だけど・・・長い髪と身体の線で女性だってことはわかる・・・。一人はちょっと肉感的で太めのボディ・・・それからもう一人は均整のとれた浅黒い身体・・若い子ってわかる。直美さんと同年代くらい・・・・。
「ほら・・・おまえも隣に座るんだ・・・・」
マスターにお尻を押されてよろめくように中央に出るわたし。そして、全員の視線がわたしに向けられる・・・・。わたしは若い子の隣にすわる。それも彼女たちを横目でみて・・同じように正座をする。二の腕で胸を隠すように・・・足をぴったり閉じて、脚の真ん中に手を置く。
「では・・・宴をはじめます・・・」
一番前の男が立ち上がる。そして男達の拍手・・・・。女では宴会の末席に座っているひとみだけが手を叩いている。
「では・・・まず・・・・」
男は一番右の女性を見る。その視線を感じた女が立ち上がる。肉付きのいい女性・・・歳は35くらい・・・。熟れた身体という言葉がぴったりくるくらい。女性らしい色気を醸し出している。胸はFカップとかGカップとかいう感じ・・・。
「石本裕子です・・・・」
落ち着いた声・・・。こんな恥ずかしいことに慣れているかのよう・・・。
「ほぅ・・・なかなかの身体だな・・・」
「ありがとうございます・・・」
両手をアソコのあたりで組んだまま・・・頭を下げる・・・。45度くらいの角度になるまで・・・その姿勢の良さが知性を感じさせる。でも、彼女が全裸に首輪だけなのがすごく違和感を感じさせる。
「なかなか躾けられているようだな。」
別の男が言う。その時、彼女の後ろに初老の男が立ち嬉しそうに目を細める。
「この奴隷は友人に借りてきたものです・・・」
裕子さんは顔を上げ、横目で男を見る。
「普段は教師をやってるんだがね。かなりの淫乱で・・真性のマゾらしい。なっ・・裕子・・・。」
彼女の表情に翳りが見える。教師ってばらされたことに対する戸惑い。やめてって言うように男を見る。
「あぁっ・・・」
「子供の前では聖職者・・・しかし・・・本性はマゾ奴隷なんだよな!!」
裕子さんの弱点をみつけたかのように、その部分を言葉が責める。
「ほぅ・・・教師か・・・こんなにいやらしいマゾがな・・」
「やめて・・・・」
「奴隷のくせに口答えか・・・」
ぴしっ・・・彼女のおしりに鞭が当てられる。
「きゃっ・・・・」
片足を上げて鞭からガードする。
「まだまだだな・・・友人はこの奴隷をみなさんに躾けてほしいらしいです・・・なんでも言うことを聞くように・・・・」
「あぁ・・・」
悲しそうな顔で、主の代理人である男を見る。
「ほら!!おまえもお願いするんだ!!」
「あっ・・・あの・・・淫乱で恥ずかしいマゾの裕子を・・・みなさんで・・・躾けてください・・・」
「お願いします!は・・・」
また、鞭が当てられる。細い赤い筋が裕子さんの太ももに走る。
「お願いします・・・・」
泣きそうな声・・・・。
「フフ・・・お願いされてやるぜ・・・」
「よろしくな・・・」
他の男が顎を持って俯く裕子さんの顔を上げさせる。そして、家畜を見るような冷たい目で裕子さんを見る。
「ほら、いやらしい身体をお見せしろ!!」
また、鞭が風を切る。裕子さんの身体とぶつかり弾ける音。
「あっ・・・身体ごらんください・・・」
裕子さんは脚を開く、そのまま頭の上で手を組む。あられもない姿。腰をつきだすような格好。もちろんアソコにあるはずの毛はない。白い身体・・・お腹からお尻、太ももへと肉付きのいい肢体をさらす。胸は大きくすこし垂れた感じ・・・その先はわたしより濃い小豆色・・・でも、小ぶりで形は普通だ。後で彼女と同じようにわたしもまな板に乗せられるのだ。そして、全員の嘲笑をあびるのだ・・・彼女のすることをじっと見ているしかない。
「フフ・・・ちゃんと剃ってるな・・・・」
「もう、感じてるぜ。乳首がな。」
「オマンコももう濡らしやがって・・・・」
「縄が映えそうな身体だな。」
「縄が食い込みそうな肉だ。わたしは縄で身体を縊りだすのが好きでね。」
数分間、彼女は男達の視線に晒される。嘲笑、嘲り、そういうのに犯されるように彼女は無言のまま震える身体でじっとしている。
「それでは、次の奴隷に移りましょうか・・・ほら、裕子座るんだ・・・」
また、鞭が当てられる。彼女はもとの場所に戻り、ゆっくりとした仕草で正座する。その裕子さんを見ながら、次のことを考える。次は・・・わたし・・・。わたしは、泣きそうな顔でマスターの方を振り返った。
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